ライフコーチ2

ライフコーチ

持っているイメージをポジティブに転換する。

前回のセッションで私の父に対する思い出で大きなものがランドセルを褒められた事だった。キーワードが『物を大切にすること』になった。

父は物を大切にする人だったかを聞かれた。何か1つの物を手に取り大切にしていたのを見た事がない。このときある事を思い出した。父が亡くなる1~2年前から父は自分の胸から上の像を大きな木で彫り始めた。彫刻刀で削られたその木は日に日に父にそっくりになっていった。私はこんなに上手に作れるなんて、大切にしていたかは知らないが、きっと沢山の思いを込めて作ったんだろうという事にこの時初めて気がついた。もしかしたら、父の魂がもうすぐ死ぬ事を感じ取ったのかも知れない。そして自分の姿をこの世に残しておきたいと思ったのかも知れない。

母はどうかと聞かれた。
洋服とか古くなっても捨てないが、物を大切にしているかは分からない。物は捨てないが思いを込めていたかは分からない。このとき私は別の事を思い出した。
私が小学校低学年のとき、母は椎間板ヘルニアになった。それまで父の仕事を手伝って毎日仕事に出かけていた母だったが、痛みのせいで家で横になっている母を思い出した。母は炬燵に横になり手を上に持ち上げた状態で私にショールを編んでくれた。出来上がったショールを見せたくて、2~3駅離れた友達の家にわざわざ電車に乗って出かけた記憶がある。それは今でも私の宝物で、タンスの中に大切にしまってある。
『博子さんはお母様に似たんですね。』と言われた。
何のことか分からなかった。
『お母様は子供達にいつもきちんとした洋服を与えてくれながら、自分は破れた下着を捨てなかった。破れる前の伸びきった生地だって気持ちのいい物ではではないはずですよ。それでも大事に身に着けていたんですよ。物を大切にする方じゃないですか。』
そして、
『きっと、ランドセルをお父様が褒めてくれたとき、きっとお母様と博子さんが重なったんですよ。お父様はそれがきっと嬉しかったんですよ。』
私は、はっとした。
『お父様はきっと誠実で真面目で物を大切にするようなお母様を愛していたんですね。』
父は母を愛していた。父に足りないものを母の中に見つけ、それを愛おしく思っていてくれた。
私は今までこんな風に考えた事がなかった。
そしてこの考えは一瞬に私を幸せにしてくれた。
私の心は熱くなり、そして嬉しさで涙が出てきた。

セッションを終えての会話の中で、私は自分が彼女のように出来るか不安に思っていることを伝えた。もし、自分が完全に理解できていない事を突っ込まれたらどうしよう?とか、自分が上手く説明できなかったらどうしよう?とか。不安要素が山のように出てきます。
でも彼女との会話の中で気づきがありました。
何が良いか、何が悪いかではない。相手に確かめる必要はない。ただ出来事に対して自分がどうゆう意味付けをするかによって、私自身を幸せに出来る事。魂の成長の為の経験としてとらえる事で、その人自身の幸せを見つけられること。そしてそのヒントは全て、その人の経験の中、記憶の中に存在する事を確信しました。

私はいつか誰かにセッションを行える日が来るまで、自分の心を出来る限り愛で満たし、考える事や行動が愛から生じるものとなるように、深く深く学びを続けたいと思いました。

 

 

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