私の母 ~飄緑玉 ひょうろくだま~

家族

夜勤明けの日曜日
今日は母と一緒に相模原にある、鮎の美味しい美味しい飄緑玉へランチに行きました。
私が子供の頃、家族で良く行ったお店の一つで、母は以前からここに来たがっていました。
私達は開店前に到着し、お店の周りを懐かしく散策しました。
お店の裏の竹藪、蓮の葉に覆われた庭園の池、別の池には沢山の鯉。どれもこれも全てが懐かしい光景でした

今日の私達のランチは・・・

・鮎の塩焼き
・鯉のさしみ
・鯉の味噌汁
・とろろ麦飯
・シロップ漬けの杏の氷


鯉の刺身のサクサク感、忘れていました。薬味の入った酢味噌で、とっても新鮮でした。
シロップ漬けの杏は自家製。甘酸っぱい、上品なデザートでした。
メインの鮎。
これがとっても小さくて、母の口からは非難囂々。「写真と違う!」「小さい!」「食べるところがない!」
私は???
笑顔で黙って聞いていたけど、最後の母の一言に「あー、そんな風に感じていたんだー」と思わず、「美味しくて高い物は大概小さいんだから、大丈夫だよ。」
「頭から尻尾まで凄く美味しい、肝の苦みも美味しかった!」
すると、母の一言。
「そんな言葉が出るなんて、あんたも大人になったねー」
母は、こうして私のどんな事に対しても褒めてくれます。
私が子供の時からずっとそうだったような気がします。

ところで、私が「あー、そんな風に感じていたんだー」と思った、母の一言とは・・・
『ごめんね。』でした。
母は、子供の時に家族で来たお店で、私に『美味しい物を食べさせてあげたい。』と思って
今日ここに来ていたのでした。

その後、城山湖までドライブしてから、近くの物産店へ立ち寄りました。「何か欲しいものはない?」と何度も何度も私に聞きます。美味しいパンと大好きなカボチャをお揃いで買いました。

その後、母の畑に行きました。真っ赤なトマトと形良く育ったキュウリを採り私に持たせ、「今日は暑すぎるから畑は夕方からにする。」と言います。私は大丈夫だから雑草取りだけでもしたい、と言っても受け付けず、また卵屋さんへ直行。
『ふわふわかき氷』を一緒に食べました。
かき氷を食べながら、洋服の話になり、私の履いていた薄いジーンズが気になる様子。
色々聞いていると、伸び縮みする薄手の、しかも膝がよれよれにならないズボンが欲しいのが分かり、二人で『ワークマン』へ行ってみました。

『ワークマン』では、私が選んだ数枚のズボンを試着し、「どう?」と聞くたびに試着室のカーテンを開けて私に見せてくれました。
欲しかったズボンが見つかり、新しいお店を開拓し、「ありがとうね、ありがとうね。」と何度も言ってくれました。

夕方前でしたが、夜勤明けの私を気遣い、駅まで送ってくれました。
私が「今日は畑を手伝えなくてごめんね。」と言うと、「そんなのいいの。今日は新しいお店を教えてもらってありがとう。一人だとなかなか新しい所に行けなくて。」と言ってくれます。
「じゃあ、また一緒にどこか開拓しよう!」と言うと、満面の笑顔が返ってきました。

母に対しては、どんなに『何かをしてあげたい』と思っても、私はいつも、『それ以上の物』を貰っていると感じます。

 

 

 

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