ある平日の夕方。
仕事の帰り、最寄り駅のホームで電車を降り、タイミング良く来ていたエレベーターに乗り込みました。今日は結構たくさん乗ってる!6~7人くらいです。
と、3メートルほど先から少しだけ小太りの、両手に大荷物を抱えた女性がこちらに向かっていました。
誰かが『閉める』ボタンを押し、ドアが閉まりだしました。私はとっさに『開く』ボタンを押しました。女性は足早に乗ってきました。
ふと見ると、エレベーターのドアの前に若い女性が犬が入っているケージを抱えて立っていました。彼女はエレベーター内がいっぱいだと思ったらしく、『いいです。』というように手を横に振りました。
私はエレベーター内のまだあるスペースを確認して、彼女を手招きしました。最初彼女は迷っている様子でしたが、さらに私が大きく手招きすると、嬉しそうに乗り込んできてくれました。
そのまま私は読みかけの本に目を落とし、彼女の様子はみていませんでしたが、私の脳裏には嬉しそうにエレベーターに乗り込む彼女の顔が映っていました。そして私自身が彼女の笑顔から幸せをもらっていました。
ちょっとした出来事でしたが、今まで経験したことがない、嬉しい嬉しい出来事でした。大きく大きく手招きしている私の姿は今までと違う新しい私でした。喜びを見つける経験を私も少しだけ始められたかな?と感じています。
コメント